紹介予定派遣

紹介予定派遣制度というシステムは個人的にはとても素晴らしいものだと思っています。いきなり正社員として転職してしまうと、試用期間というものは一応ありますが、それは企業側が試用期間中の社員の可否を判断する期間となっているだけで、実際には雇われる側が企業を判断するというのはなかなか難しいことなので、スグに正社員になってしまうとその企業の文化や上司を見てから判断するということができないので、雇われる側にとっては不利なものだと思っています。

しかし、紹介予定派遣制度いうのは企業側と雇われる側の双方合意の上で初めて正社員として契約することになるので、二か月~半年ぐらい派遣契約として勤務した後、企業側が個人を高く評価して「是非うちの社員になりませんか」ということになっても、個人側が企業や直接関わる上司を良しとしなければ正社員としての採用をお断りすることができる、と言うよりかは、お断りしやすいシステムだと思います。

なので、会社側が個人を評価・判断して正社員としての採用の可否を判断できる、個人が会社や上司や職場の雰囲気を判断して正社員になるかどうかを判断できるという点で、紹介予定派遣制度は会社と個人の両方にとってメリットの大きい仕組みだと思っています。

私も一度、紹介予定派遣制度を利用して、採用のオファーをお断りしたことがあります

私の経験でも一度、全国展開している卸売業界の大企業で紹介予定派遣として三か月ぐらい勤務した後、ぜひ正社員にというオファーを受けたことがありますが、正社員前提の紹介予定派遣なので断ろうか正社員になるかかなり迷いましたが、上司になる人が仕事や判断が遅くて毎日残業続きの終電の日が続くといった勤務が予想されたので悩みに悩んだ末、派遣会社の担当の方を通してお断りさせて頂きました。

その後、その派遣先企業の人事の方ともお話しをして正直に理由をお伝えしたところ、確かにそれは一理あるだろうということで、私の上司になる人について会社人事として抱える問題も正直に話して頂けました。

「君ならそこを解決できると思ったんだが・・・」と慰留もされましたが、通勤時間が片道2時間近くで毎日終電では体がもたないのと、家族と過ごす時間も全く取れそうにないと判断して、正社員としての採用をお断りさせて頂きました。

その会社は平均給与も高く、それなりの金額を受け取れる退職金制度もあり福利厚生制度も充実していたので、正社員になれれば将来安定間違いなしという会社でしたが、その会社の正社員になることをお断りしたことを全く後悔はしていません。

転職をしたものの、実際勤務してみたら上司がどうしようもなかった、会社がスグに会社更生法の適用になってしまった、同じ職場の同僚や部下など会社の雰囲気がどうも合わない、など失敗や後悔した経験をお持ちの方は、紹介予定派遣制度をぜひ活用してみることをお勧め致します。

マイナビスタッフ

転職してみたら上司がパワハラ・セクハラ・KYで最悪だった、を回避できます。

一度や二度の面接ではわからない、上司になる方の人柄や性格、仕事の進め方など、それ次第で会社や部署の雰囲気、仕事の面白さは全然変わってしまうと思います。

それこそ下手をすれば、上司のせいで鬱病など精神的な病を患ってしまう事になることだって無きにしもあらずだと思います。

今は50人以上従業員を抱える企業にはストレスチェックを義務化する動きも出ていますが、実際問題、上司のせいで精神的に体調を崩し心療内科にかかるというケースも少なくないのではと、個人的には思っています。

そのようなリスクを避けるためにも、やはり紹介予定派遣というのは素晴らしい制度だと思います。

この人の下で働いていてはどうしても仕事を上手く回していくことができない、特に、日曜日の夜や月曜日の朝は憂鬱で会社に行くのが怖いなどの症状が出るようなら、精神疾患になる一歩手前の可能性もあるので、そのようなリスクを事前に回避するための一つの手段として、転職の際に紹介予定派遣という制度を利用してその会社や部署の雰囲気、上司の方の対応など、色々と確認してから正社員としての本採用をお願いするというのは凄く良いことだと思います。

後で後悔することになっても、その時はもう、後の祭りになってしまいますからね・・・

ただし、企業側からも勤務態度やコミュニケーションスキル、業務スキルなど数か月かけてチェックされますので、自分が望んだとしても正社員にさせてもらいないという逆のリスクもありますので、紹介予定派遣として勤務している間も最初から正社員の方と同じような意識で勤務しなければならないと、本採用に進むことはありませんので、単なる派遣契約で指示待ちの仕事をするというよりかは高い意識を持って勤務をすることが求められると思います。