
転職回数が多いと次の転職先を探すのに不利になる、なかなか転職先がみつからない、などマイナスの印象を持つ方も多いとは思いますが、それはもう20年も前、転職サイトや転職エージェントなどのサービスがなく転職市場や第二新卒などと言う言葉も無かった時代の話しではないでしょうか。
そうは言っても確かに、就職をしては2~3ヵ月でスグに辞めて、みたいな事を繰り返しているようであれば、履歴書などの書類審査でおしまい、ということはあると思いますが・・・
20代で既に2回の転職経験あり、30代で既に3~4回の転職経験あり、と言う方でも、転職の度に職務経験を積んで順調にスキルアップしている人も沢山いるので、転職回数が多いからと言って一概に信用できない、またスグ辞めてしまうのでは、という事は断定できないと思います。
というのも、私自身がそのように転職を繰り返して51歳になった今では6回の転職経験がありますので・・・
でも順調にキャリアを積んできているので、最初は経理スタートだったところから経理総務、そして今では経理総務人事の業務を幅広く担当させてもらえるようになりました。
また逆に、せっかく有能な人材を採用してもスグに辞められてしまった、と言う場合には、そもそもそのような会社や上司に魅力がなかったと考えた方が正しいのかもしれません。
転職回数よりもむしろ転職理由は気になるところですね
転職回数6回の経験を持つ私も今は人事と言う仕事をやっているので、転職回数は気にするところではあるのですが、大事なことはその転職の理由ですね。
まずは職務経歴書を見て、
【プラスの捉え方】だと、
- 転職回数は数回あるけれど、それぞれの転職理由を見ると志高く成長思考を持って仕事に取り組んできているな。
- 2社目と3社目とブランクがあるけど、この間の半年間に海外留学しているのか、面白そうな人だな。
など。
【マイナスの捉え方】だと、
- 転職をする度に全く違う職種だと要注意、仕事がツライと言ってスグに辞めてしまうかもしれない。
- それぞれの会社での勤務期間、やはり毎回半年~1年ぐらいの期間での転職を繰り返しているようだと、組織やチーム内でコミュニケーションを取りながら仕事をするのに難あり、飽きっぽい。
- 仕事と仕事の間に半年以上のブランクがある場合には、他の会社への応募や面接を繰り返してもなかなか採用までつながらない人なのか。
という視点から、転職理由もしっかり読んで、この人会って話を聴いてみたいな、と思える人とは面接に来ていただくようにしています。
という点では、職務経歴書に記載された、
- 業務経験(内の会社で貢献できる可能性はあるか)
- 転職理由(前職を批判するだけの後ろ向きな理由が書かれていないか)
の2つは、凄く大事なポイントになるのではないでしょうか。
早稲田の入山教授、田端大学の田端さん(転職6回)、経済評論家の山崎さん(転職12回)のお話しが面白い
以下の、ビジネスYouTube動画、
日経テレ東大学「転職先は●●で選べ!日本人は転職しないから給料が安い?賢い転職のノウハウとは?|FACT LOGICAL」では、
転職について、非常に面白おかしく興味深い議論が交わされているので、一部紹介させて頂きます。
<出演>
MC:入山章栄(早稲田大学ビジネススクール教授)
特別ゲスト
田端信太郎(元ZOZO執行役員):転職6回
山崎元(経済評論家/楽天証券経済研究所 客員研究員):転職12回
ゲストMC:貴島明日香(モデル/お天気キャスター)
(ゲストMCの貴島さんが可愛い過ぎる・・・)
※以下、図表については上記動画より拝借しております。 m(_ _)m
転職理由で多いのは、やはり人間関係

山崎元さんは、
「人間関係の中でも特に多い理由は上司じゃないですかねー」と、
仰っていましたが、私もそれは同感。
上司次第で仕事の面白さも会社の面白さも180度変わってしまうのではないでしょうか。
日本人の転職経験の有無と卒業後3年以内の離職率

業種や年代によっても違うと思いますが、10人中5人以上は転職経験あり、ということになりますよね。
なので、転職すること自体はもう当たり前と言ってもいいのではないでしょうか。
また、卒業後3年以内の離職率推移というものも気になりますが、

過去10年間、11%~13%を維持しているわけですから、10人に1人はいわゆる第二新卒という分類になりますが、私自身も社会人3年目で転職していますがその時はかなり勇気のいる事だったので、就職後3年以内に思い切って転職できた人はいいですが、おそらく潜在的な離職希望者の比率はもっと高くなるのではないでしょうか。
転職回数が何回以上だと信用できないですか?

私は42.9%の「転職回数は関係ない」の分類になりますが、転職回数が多いという事はそれだけ業務経験も積んでいるという事になりますし、転職スキルやコミュニケーションスキルも高いという判断もできるので、信用するかしないかは、転職回数ではなく実際に会って話してみてから判断するべき事ではないでしょうか。
転職回数が多くても、ウチの会社に来てもらいたいと思われることが大事
採用する側からすれば、
- 転職を重ねることでどのようなスキルを身に付けてきたか(職務経験、海外、リーダー経験、マネジャー経験、役職経験など)
- そしてそのスキルが今ウチの会社で足りない部分、欲しい人材なのか
が最初にチェックするポイントになります。
さらに、そのような経験を踏まえて、今度どのようなキャリアプランを考えているのか、ということを、コミュニケーションスキルも含めて面接の中で確認しています。
ですので、
「転職回数が多いことをマイナスに評価されるのではないか」
と悲観的に心配するよりも、職務経歴書や面接の場で、自分の今までの経験と今後のキャリアプランや仕事に対する志をどのようにアピールするか、そちらの方に意識を向けて、転職回数を前向きに考えた方が、より良い結果が生まれると思います。
私が勤める会社も外資系になりますが、JACリクルートメントさんからは良い人材をご紹介頂いています。